ブライトリングの歴史(BREITLING)

BREITLING(ブライトリング) 創業年=1884年
創業者=レオン・ブライトリング
創業地=スイス、サンティミエ

創業125周年の節目を迎えて新たなブランドの歴史が始まる

身に着ける計器を手がける航空クロノのパイオニア
  ブライトリングは、1884年に創業した時計ブランド。創業者の名は、レオン・ブライトリング。ブランドは、彼が24歳の時に開いた時計工房が原点となっている。
  大空に憧れを抱いた創業者の思いは、時計の開発史に表れている。早くからストップウォッチなどの計時機能を開発し、それが飛行士用クロノグラフ製造へとつながっていく。そして、ライト兄弟が空を飛んでから12年後の1915年にブライトリングは、世界初の腕時計クロノグラフを発表する。続けてクロノグラフ専用の第2プッシュボタン、30分積算計、45分積算計と、現代まで継承される機能を次々と開発。日進月歩で進化し続ける航空界とともに、ブライトリングも発展を遂げていく。
  この時代のパイロットたちが”コンピューター”と呼んでいた円盤がある。彼らは、その航空用回転計算尺の円盤とクロノグラフを組み合わせることで飛行データを計算しながら空を飛んでいたのである。ブライトリングは、この二つを腕時計に組み込むという斬新な発想の実現に着手する。世界で初めて対数目盛り付きの計算尺を備えたクロノグラフウォッチは、1942年に完成。さらにジェット旅客機が誕生した52年には、航空用回転計算尺を搭載した「ナビタイマー」が発表された。その信頼性の高さが評価され、AOPA(飛行機所有およびパイロット協会)の公式時計にも選ばれた。
  その不巧の名作と並び称される新世代の航空時計「クロノマット」が誕生したのは、クオーツ全盛の1984年。スイス時計産業が壊減的な打撃を受けていた頃、あえて自動巻きムーブメントを搭載して世に真価を問いかけた。結果、世界のパイロットから熱烈な支持を受け、翌年にはクオーツ式のエアロスペースも発表。機械式と電池式の両方を軸に、見事な躍進を果たしたのである。
  さらに1999年、ブライトリングは歴史的な挑戦を宣言する。常識を打ち破る発想「100%クロノメーター宣言」だ。そもそも航空界の計器や用具に証明書がつくのは常識。それを時計の世界に置き換えれば、COSCによるクロノメーターとなる。本社工場を新築し、従来の10倍の精度を誇るスーパークオーツも導入。2001年には、その途方もない偉業を達成してしまったのだ。と同時に、2003年はイギリスの名門自動車メーカー、ベントレーの誘いを受けてパートナーシップを結び、”陸”の世界にも乗り出した。
  そして創業125周年を迎えた2009年、ブライトリングはこの記念すべき年に満を持して自社開発キャリバー「B01]を発表する。現体制で初の自社開発ながら、クロノグラフであり、当然のごとくクロノメーター仕様。ブライトリングの製品哲学を凝縮したこのキャリバーによって、ブライトリングはまた新たな階段へと発展を遂げていくに違いない。

― ブライトリングの歴史(BREITLING)―

1884 レオン・ブライトリングがスイス・ジュラ地方のサンティミエに工房を開く
1892 事業拡大にともない、スイス時計産業の中心、ラ・ショー・ド・フォンに向上を移転する
1914 レオン・ブライトリング没後、息子のガストン・ブライトリングが後を継ぐ
1915 最初のクロノグラフ付き腕時計が完成
1923 世界初のクロノグラフ用プッシュボタンを開発
1932 ガストンの息子ウィリーが経営を継ぐ
1934 リセット専用の第2プッシュボタンを開発
1936 英国空軍の公式サプライヤーとなる
1942 初代クロノマットが発表される
1952 航空用回転計算尺搭載のナビタイマー誕生
1962 宇宙飛行士スコット・カーペンターがコスモノートを着けて地球3周に成功
1969 自動巻きクロノグラフ・ムーブを、ビューレン社、ホイヤー・レオニダス社とともに開発
1979 3代目ウィリーからアーネスト・シュナイダーが経営を受け継ぐ
1984 フレッチェ・トリコローリとクロノマットを共同開発
1985 エアロスペースを発表
1995 エマージェンシーを発表
1999 ”100%クロノメーター宣言”を行う
2001 スーパークォーツの導入を経て、100%クロノメーターを達成
2002 ブライトリング・クロノメトリーを創設
2003 オールド・ナビタイマーからナビタイマーへ移行。同年、ベントレー社とパートナーシップを結び、ベントレー・モーターズを発表
2004 クロノマットが全面リニューアル
2006 ブラックバードが復刻
2007 スーパーオーシャンにヘリテージが新加入
2008 クロノマチック49誕生
2009 自社開発キャリバーB01を搭載したクロノマットB01を発表